「おかしいな、認知症かな」と感じた場合、
他の病気と同じように、早めに受診することが
大事になります。
アルツハイマー型認知症の場合、
早い段階から治療を開始することは、
重症化を遅らせることにつながります。
また、一部の治りうる認知症の場合、
発見が遅くなると、治りにくくなる可能性があります。
家族や身近な人に気になる言動がみられた場合、
まずはかかりつけ医に相談してみましょう。
「もの忘れ外来」などの
認知症専門の医師を紹介してもらい、
受診するようにします。
一般的な認知症診断は下記の流れで行われます。
1) 家族や周囲からの情報収集
日々の症状や病歴などを医師が確認
↓
2) 患者の診察・問診
会話を通して記憶力などを医師が確認
↓
3)認知機能検査
MMSEや改訂長谷川式簡易知能評価スケールなどを用いて
認知機能を客観的に評価
↓
4)諸々の検査
脳の状態を調べる検査や身体の状態を調べる検査など
↓
5)認知症の原因となっている病気の診断、家族への説明
すべての結果を元に医師が総合的に認知症かどうかを診断
なお、診断の際は家族からの問診が大切になりますので、
本人の日常の様子をよく知っている家族が同行するようにします。
以上、一般的な認知症診断の流れをみてきました。
認知症診断で何が行われるかがわからず、
不安を覚えて、受診をためらう方がおられるかも知れません。
ですが、おおよそでも認知症診断の予備知識があることで、
不安が解消され、受診につながりやすくなります。
認知症治療は医療機関への相談がその第一歩となりますので、
ためらわず、病院に行くことが大切になります。
また、認知症と診断されなかった場合でも、
年齢とともに認知症の発症リスクは高まっていきますので、
定期的に受診することも心がけたいところです。